キャーキャー言われるチャンスが来た!

男に生まれた以上、人生で一度はキャーキャー言われてみたい。

アイドルやプロスポーツ選手以外で、キャーキャー言われるチャンスはそんなにたくさんはない。

むしろ、そんなチャンスは人生で一度あるかないかだと思います。(そうか?)

僕にもそんな一世一代の大チャンスが訪れたことがあります。

そんなお話です。

 

高校2年の冬

高校2年の冬。

17歳の僕は決してもてるタイプではありませんでした。

身長が高いわけでも、イケメンでも、スポーツ万能でもない、ただの男子でした。(チキショー!)

しかし、そんな僕にもキャーキャー言われるチャンスがやってきます。

僕の通っていた高校では、高2の冬に「早朝稽古」という、謎のしごき・・・もとい、鍛練を目的とした行事がありました。

朝の6時半に学校に行き、冬の寒い朝に男子は柔道、女子はマラソンをするという、素晴らしい行事です。

最終日には「納会」といって、柔道のトーナメント戦があります。

柔道・・・。

なんと!僕は中学時代、柔道をしており、こう見えても有段者なんです!

来た。来たよ。これ。

当時(今も)、体の小さい僕は強そうに見えないので、誰も僕が有段者とは知る由もありません。

さあ!キャーキャー言われるんだ!

 

寒稽古がはじまる

寒稽古の期間は2週間。

この2週間の間、朝のくそ寒い時間に柔道の練習をします。

一応、経験者とは伝えていましたが、それとなくみんなのペースに合わせて、実力を押し隠していました。

・・・そう、すべては最終日のトーナメントに備えて。(せこ!)

 

トーナメント当日

僕はこの日をどれほど待ちわびたか。

ついに・・・ついに、今まで日陰で咲いた花のような人生を送ってきた僕にスポットライトが当たる日がやってきました。

学年でもチビの部類に入っていた僕の相手は、全員大きい子たちばかり。

いい。これでいい。

なおの事、光り輝くチャンス!

トーナメント1回戦。

嬉しいことに、1回戦の相手はサッカー部でモテている男子!!

この恨みはらさでおくべきか・・・。(逆恨み甚だしい!)

はじめ!

の合図と共もに始まったトーナメント1回戦。

相手はサッカー部のモテ男子。

トーナメントを見に来ている女子も「〇〇くん!がんばって!」と完全アウェー!

くくく・・・。こいつをどう料理してやろうか・・・。背負い投げで宙を飛ばしてやろうか。いやいや、背負い投げは決勝戦までは封印じゃ。

ここは大外刈りに来たところを大外返し。いや、相手は引き気味だから、大内刈りで十分倒せるな。くくく。

ちなみにこのサッカー部モテ男くんはめちゃくちゃ男子にもモテ男のナイスな男でした!

僕はタイミングを見図り、大内刈りを掛ける。

相手はあっさりと背中を突き、一本!勝負あり!

見た?女子たちよ!俺の姿見た?

ドヤ顔な僕の反応とは裏腹に、女子はきょとんとした顔でこちらを見ている。

あれ?まあ、まだ一回戦やし、まぐれとでも思っているんだな。うんうん。

そう自分に言い聞かせ、僕は2回戦、3回戦と勝ち進んでいきます。

 

決勝に現れた最大のライバル

いよいよ決勝戦。

さすがに決勝まで上がってくると、みんなの僕を見る目も変わってきました。

しかも、観客増えてるし!女子いっぱいいるし!

そうかそうか。みんなこの俺の活躍を見に来たんだな。うんうん。

そこに一人の男が現れます。

「キャー―――!!ダニエル!!!がんばって!!!」

ダニエル?

そう、僕の決勝の相手はスェーデンから来た交換留学生のダニエル!!!

ダニエルは身長180センチ越えの、青い瞳と、はにかむ笑顔が魅力的なナイスガイ!!

(こっちのダニエルじゃねぇってばよ。)

女子は皆、このダニエルの応援に来ていたのです。

ふふふ。大丈夫。このダニエルに勝ちさえすれば、この歓声は俺のものに・・・。

はじめ!

 

死闘の末に・・・

いくら180㎝の相手でも、僕の背負い投げを持ってすれば恐るに足らないと・・・。

そう思っていたのですが、このダニエル、パワーが半端ないんです。

身長165センチの僕はそのパワー差で、ぶんぶん振り回されます。

強!

これはマジでいかないとパワーだけで負けてしまう…。

僕は技を繰り出そうとするのですが、岩のような強さのダニエルになかなか技が繰り出せません。

しかし、ダニエルが僕に向かって大外刈りを繰り出そうとした瞬間!

柔良く剛を制す。

僕は渾身の背負い投げを繰り出し、ダニエルの体は宙を舞いました!

一本!!!

勝った!!やったぞ!!見たか女子!!!

・・・と、女子の方を見てガッツポーズをしようとした瞬間・・・。

僕の体を包む優しい両腕が…。

ダニエルが僕の勝利をたたえ、ハグをしてくれたのです。

「キャー―――――!!!ダニエル!!かっこいい!!!」

え?え?えええええええええ!!!!!!

 

そして表彰式

僕は男子からの手荒い祝福を受け、男子の歓喜の輪の中心にいました。

一方、ダニエルの周りにはダニエルの健闘をたたえる女子の一群が・・・。

そんなもやもやを抱えて始まった表彰式。

体育館に集まった1000人近い全校生徒の前で行われる表彰式。

各競技の表彰者は順番に呼ばれ表彰されていきます。

そして、いよいよ柔道の表彰。

3位から1位の僕までが壇上にあがり、3位から順に表彰状を校長から受け取っていきます。

そして、全員が表彰状を受け取り、壇上から降りようとした瞬間、女子の一人が「ダニエル!」と叫びました。

その声に対してダニエルは・・・。

投げキッスをして、ウインクをしました。

キャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

約700人の女子全員の目がハートになったのが分かりました。

うそやん。できる?そんなこと?1000人(内男子300人)の前で投げキスして、ウィンクとかできる?

僕は優勝したことなどすっかり忘れて、まるで敗者の雰囲気をまとい、壇上を降りて行きました。

クラスの女子数名が、「上迫・・・。よくがんばったよ・・・。」と声を掛けてくれました。

なんで俺、同情されてるんだ・・・。

 

最後に

男子はいつになっても女子にキャーキャー言われたいもの。

その心はとても大切だと思います。

別に何かを期待しているわけやないけど、モテたいやん(笑)

このブログは僕が高校2年生の時にキャーキャー言われたくてがんばったけど本当にかっこいいやつにはかなわなかったというそれだけの話です。

以上です。

ダニエル元気にしてるかな?

 

 

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