大津の園児死亡事故について考える

先日、滋賀県の大津市で園児2名の命を失う事故が起きました。

亡くなった子と同年齢の2才の娘を持つ僕としても、日常を奪われる恐ろしさ、悲しさが痛いほど伝わってきました。

そして、保育園の会見で涙する園長先生の姿に心を打たれました。

でも、感情は一度置いて、この事故について僕なりの考えを書きたいと思います。

 

責任の所在は?という議論

この事故の責任の所在は、もちろん事故を起こした加害者側にあります。

それは揺るぎない事実です。

ただ、2名の園児の命を失ったことへの責任はどこにあるのか。

世論は保育園を擁護する風潮が強いですが、本当に園側に100%責任はなかったと言えるでしょうか?

わが子を保育園に預け、同じ事故がわが身に降りかかった時に、園を責めずにいられるでしょうか?

僕には自信がありません。

だからこそ、感情は一度置いて、一人の親、一人の大人として冷静に議論する必要があります。

子どもの命を本気で守るために。

 

保育園の記者会見を見て思う事

保育園の会見を見て、本当にやさしい園長先生のもと、子どもたちのことを大切に想っていた保育園だというのが伝わりました。

だからこそ、マスコミの報道や記者会見での態度の在り方が浮き彫りになり、叩かれるのでしょう。

その流れで、保育士がんばれ!負けるな!と言ったツイートや記事を目にするようになりました。

でも、もしあの会見で、園長先生が不誠実な態度をとっていたとしたら同じことが言えたでしょうか?

恐らく、世の流れは違う方に向いていたと思います。

だからこそ、冷静になってこの事故の問題を考えなければいけません。

マスコミの報道以上に怖いのは、SNSなどから溢れる空気感です。

この空気感に流されて、一方の意見に同調する方が、僕にはよっぽど恐ろしく感じます。

 

責任とは一体何なのか?

何か起これば、まず起こる議論が責任論です。

責任の所在、言葉を選ばず言えば、犯人探しを始めます。

ただ、前述したとおり、事故の責任は加害者側にあります。

これは明確であり、それ以下でもそれ以上でもありません。

しかし、園児2名の命を失ったことに他の責任はないのでしょうか?

はっきり言って、保育園側にもその責任の一端はあります。

そこを議論しない限り、子どもの命を守ることに繋がらないので、敢えて触れさせていただきます。

僕もお子様の命をお預かりする仕事をしている以上、このことから逃げてはいけないと思っています。

事故に対しての対策云々の方法論ではなく、どう考えていくかの話です。

 

これからを考える

では、子どもの命を守るために社会が、大人ができることは何なのか?

まずは保育園の課題について考えると、

保育園の立地、保育士の数、環境など、保育園によって、置かれている状況が違うので一律の安全に関するマニュアル化は難しいと思います。

難しいというより、無理でしょう。

では、園児を外に連れ出すことをやめればいいのか。

これも無理でしょう。

つまり、保育園側は常に「子どもの命と安全を守る。」「子どもの発育に必要な質の高い保育の提供。」この2つの課題と向き合っていると思います。

どちらも子どもにとっては大切で、切っても切れない課題です。

しかも、保育士の数はいつも足りず、限られた人数でその2つの矛盾のバランスを精一杯確保しているのが現状です。

そして、社会の流れは女性の社会進出を促し、保育園の増設を目指しています。

保育園の置かれる環境はますます厳しいものとなります。

その中で、先ほど述べた2つの課題をどのように確保していくのか?

ここまで書いといて申し訳ないのですが、僕には明確な答えがありません。

ただ、分かっているのは保育園を必要とする子が増えていること。保育園の置かれている環境が厳しいこと。

この2つです。

大きな問題だから、国や行政の問題。

確かにそれもありますが、国や行政が動くには時間がかかります。

保育士の数を増やすのも、すぐに増えるものではありません。

なかなか問題の本質が見えにくいですが、まずできることは保護者と保育士の連携ではないでしょうか?

どうしても、保護者側と保育士側に分かれる構図になりがちですが、子どもを守り育む点で、協力し合う関係でなければいけません。

僕たち保護者が保育士をサポートし、肝要であることが大切だと思います。

そのために、日々の保護者と保育士の情報交換、共有。コミュニケーションが大切だと思います。

月並みな言葉かもしれませんが、それを意識するだけでも見えてくるものが必ずあります。

 

親として一人の大人としてできること

僕は今、3児の父親です。

この子たちがいない日常など想像もできません。

その日常を奪われた、園児本人、親御さんの胸の内を想うと悔しさと無力さに心が締め付けられます。

これ以上このような悲惨な出来事を繰り返さないためには、大人の意識を変えるしかありません。

児童虐待の考えた方と同じですが、一方的な考えや、空気感に流されず、本質を考えて、意識を変えること。

そして、意識を変えたら行動することです。

保育園の先生に声をいつも以上にかけてみる、保育園の保護者会に積極的に関わる。

他の保護者にあいさつをしてみる、子どもに声を掛けてみる。

すごく小さなことでもいいので、行動を変えてみると変わっていくことがあるはずです。

そうすることで、子どもを様々なことから守る意識が共有、醸成されていきます。

そこから日常的に議論が生まれ、協力体制が出来上がり、それぞれの園に合った子どもを守る方法が生まれてくるはずです。

小さなことかもしれませんが、事故に限らず、様々な危険から子どもの命を守る一番現実的な方法だと思います。

 

最後に

今回の事故で、命を落とされたお二人のお子様のご冥福を心からお祈りいたします。

そして、保護者の皆様、関わった保育士の皆様の心の内を想うと、悔しくてたまりません。

また、怪我をされた園児、保育士の皆さまの一日も早い回復をお祈りしております。

僕は一人の親として、社会の一員として、この問題と真摯に向き合い、そして行動します。

いつ、自分自身が被害者にも加害者にもなりうるのが事故の怖さだと思います。

これ以上、小さな命を失わないよう、力を尽くしていきます。

 

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